幼児(子供)の吃音

幼児(子供)の吃音

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どうしてどもるのか? どもりは治るのか? 子どもが吃音と向かい合えるためにまずここから考えてみましょう。

 

“何でどもるんだろう?”“治るんだろうか?”この2つの疑問をよく投げかけられます。これらについて簡単にご説明します。吃音は解らないことが多いと言われていますが、実は解っていることもたくさんあります。解っていることをできるだけ誤解なく伝えたいと思います。まず、“どうしてどもるのか?”ですが、お子さんがどもっていると「愛情が足りてますか?」「しつけを厳しくしてませんか?」といったアドバイスを受けられる方が多いのではないかと思います。1940年代に、アメリカで親が子どもを吃音にするんだという学説が出されました。それ以降非常に長い間、親が子どもの吃音のことをあれこれ言うことによって、子どもが吃音になっていくと信じられてきました。その学説が親御さんにとって良い点は、自分が子どもに対する態度や接し方を変えれば吃音は改善するということで、部分的には安心なんですが、その反面、目の前でどもっている自分の子どもは自分が吃音にしたんだと自分を責め、とても苦む結果になるという時代が長く続きました。最近は、親が子どもの話し方について何か言うとか、接し方を誤って、子どもさんを吃音にするということはまったく信じられていません。ましてや、育て方が悪いかのごとくいわれることは大変な間違いです。親御さんのせいでお子さんが吃音になるわけではないのです。

 

では、育て方が悪いんじゃなければそのお子さん自身に問題があるのか? MRIやCTなどの技術の進歩とともに、吃音者の脳は話をしているときどうなっているのか、脳画像の研究では非常に突き詰めて考えられるようになりました。そこでの結論は、吃音のある人の脳は吃音のない人の脳と何ら違いがない、写真に撮ると違いが見えているとこれまでの研究で発表されてきましたが、その違いというのは長い間どもってきて、どもった瞬間「あっ、しまった」と思ったり、なんとかどもらないように話そうと思う努力が脳の画像に違いとして現れているのであって、吃音の原因としての違いではないということがわかっています。

 

ちょっと前までは左利きを右利きに矯正するとどもると考えられたこともありました。また、吃音の方は脳の働きが混乱しているという学説もありましたが、今は否定されています。どの説についてもそうなんですが、どれも当たっているような、当たっていないようなところがあって、吃音の原因は今でもはっきり解っていないと言っていいと思います。解らないということは、結局子供の吃音について親が悪いとか、脳のどこかが悪いということ自体、謝りであるということです。